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赤ちゃんの「おくちポカン」は抱っこ紐で改善させる

赤ちゃんの「おくちポカン」は抱っこ紐で改善させる

映えないイラスト(しかも下手)ですみません。でも,これマジメな話なんです。赤ちゃんがいつもお口を開けた状態「お口ポカン」になると,口呼吸になりがちです。また,そうさせてしまう姿勢もけっしてよいものではありません。実は良いことはひとつもありません。抱っこ紐で改善させる,というのはほんとうですが,そもそも「ポカン」の原因の半分くらいは抱っこ紐にある可能性も…。赤ちゃんがいつもお口を開けているようなら,この記事を読んでください。

抱っこされてお口を開けている赤ちゃん

「お口ポカン」はなぜダメか

特に小児歯科などで注意される「おくちポカン」。これは通常の状態でお口を開けていることを指しています。お口が開いている状態は,姿勢が崩れていることが多く,口呼吸になりあごが上向きになるなど,健康上は不利なことが多いのです。

●口呼吸になっている・首に負担がかかっている
お口を開けているということは鼻呼吸ができていないということです。口で呼吸しているので,細菌やウイルスが入り込みやすくなるばかりでなく,歯並びも悪くなり,出っ歯になりやすいとされています。
イラストのように上を向いている場合は頚椎(首の骨)に負担がかかっています。皆さんも,顔をあげて空を見続けていると首が痛くなりますよね。赤ちゃんも同じです。ただ,赤ちゃんの場合は生まれてからずっとそのように抱かれているとそれが普通になっていたりして,頭の向きを正常に戻そうとすると痛がることもあります。

どうして「お口ポカン」になってしまうのか

●抱いている姿勢を見直しましょう
素手で抱っこしているときには,できるだけ赤ちゃんの体をねじらないように,頭を後ろにそらせないようにしましょう。日本小児整形外科学会は首がすわらない時期の赤ちゃんの抱き方としてコアラ抱っこを推奨しています。体の向き(横向きか垂直か)よりも,体全体が左右対称になり,頭が支えられていることが大切です。

画像出典:hipdysplasia.org
コアラ抱っこの状態

脚がM字開脚しているということは,お尻がゆるくカーブしている状態になります。そうすると頭だけを後ろに倒すことはできません(やってみてください)。ちょうど和式トイレに座るような姿勢になりますが,その姿勢では頭を後ろに倒せないでしょう。逆にいうと,頭を後ろに倒している状態は,M字開脚になっていないということになります。

脚の開き方のイメージ

頭を後ろに反らせて「お口ポカン」とお口を開けている赤ちゃんは,
・M字開脚に見えて実はひろげているだけ
・脚が伸びている=お尻が反っている
ということになります。

コアラ抱っこを実現しやすい布製抱っこ紐はスリングへこおびハグリーノなどです。赤ちゃんの姿勢を確認してください。この姿勢だと頭が後ろに反り返って口をあけることは難しくなります。

へこおびで抱っこする女性
へこおびでの抱っこ

●抱っこ紐が原因のこともある
抱っこ紐を緩く装着していると,赤ちゃんは抱っこ紐のなかで体を不安定にさせています。そして大抵の場合はへんな姿勢になっています。

素手の抱っこでも,抱っこ紐を使っても,基本的には赤ちゃんの頭にキスができる高さを保ちましょう。これをKissing Position(キッシング ポジション)と言います。
キッシング ポジションでないと,適正な姿勢が保てないことが多いです。

背中が反っている
お尻が突き出て胸椎が前弯している

海を背景にした上を向いている赤ちゃんの場合は,抱っこ紐の肩ストラップが緩すぎます。赤ちゃんの上半身の体重を使用者の首で支えています。このような状態になっている場合は,使用者の肩ベルトを調整しましょう。赤ちゃんは胸から上をずっと反らせている上体で、けっして快適とはいえないでしょう。ずっと上を向いていると大人でも首が痛くなったり、頭部の血流が悪くなります。

ベランダで撮影されたものは,腰ベルトが緩いようです。腰ベルトは地面と水平に締めましょう。また脇の下のストラップがだいぶ長くなっていますので,これも締めます。その2箇所をちゃんと調整すればまずまず適正な姿勢になるでしょう。
写真の状態の赤ちゃんはお尻が突き出ているために、胸を反った状態になっています。

「お口ポカン」にしないために

●抱き方を見直しましょう
抱っこは子育てをするうえでは必ずする行為です。できればコアラ抱っこで抱っこしましょう。その行為を少し見直すだけで,赤ちゃんの「お口ポカン」を直していくことができます。また快適に抱っこすることで,赤ちゃんだけでなく親の負担も大きく減ります。

●抱っこ紐の使い方を見直しましょう
お手持ちの抱っこ紐を使っているときに,赤ちゃんが上を向きがちなら以下の方法を試してください。また,布製抱っこ紐は赤ちゃんと親の姿勢を調整しやすいので,理想的に抱く・おぶうならもってこいです。

抱っこ紐をこれから買う場合
もしあなたが妊娠中でこれから抱っこ紐を購入するなら,下記のベビーウェアリングコンシェルジュに相談するのが一番よいと思います。でも地域によっては指導を受けられないこともあるでしょう。
北極しろくま堂のLINE相談はいかがでしょうか。北極しろくま堂は布製抱っこ紐の専門店なので,布製抱っこ紐で快適に抱っこおんぶする方法について日本でいちばん詳しいです。

○腰ベルトがある抱っこ紐(Soft Structure Career:SSC)
腰ベルトは地面と水平に締める,ストラップはしっかり調整する。多くの方はこの調整が緩めです。親は腰が痛くなるし,赤ちゃんはだらんとしたまま長時間すごすことになるのでとにかく調整です。

興味があるかたは、ストラップ付きの抱っこひもでやっていいことと悪いことをまとめた記事を読んでいただくとわかりやすいと思います。

調整しても頭が後ろに倒れてしまうばあいは,頭と頭あての間にタオルを畳んで挟みましょう。赤ちゃんの状態に合わせて,ハンドタオルでもフェイスタオルでも構いません。
どのくらいまで引き締めていいのかわからない場合は,だっことおんぶの研究所(NPO)のベビーウェアリングコンシェルジュの指導を受けてみてはいかがでしょうか。目から鱗がぽろぽろ落ちますよ。ベビーウェアリングコンシェルジュはどこのメーカーやブランドにも属さない中立の立場の専門家なので,あなたにぴったりの方法を教えてくれるはずです。

○布製抱っこひも
布製の抱っこひもは赤ちゃんが入るところがあらかじめ形成されておらず、そのつどつくることになります。そのため多少の練習が必要ですが、赤ちゃんの成長にあわせた姿勢をとらせることができることと、親の姿勢も強制しないので、自然な状態を続けることができます。

布製抱っこひものなかでも、スリングやへこおびが使えるととても便利です。難しいと思われがちですが、慣れると40秒で抱っこできますよ。

布製抱っこひもを使うことが不安なかたは、LINEで北極しろくま堂の公式アカウント(@babywearing)をフォローして呼びかけてみてください。人力で回答しています。

実は筆者自身も20歳代の前半までお口は開きがちでした。その頃にかかった歯医者さんに,治療の度にものすごーーーく注意されて,がんばって直しました。その20数年間は体に悪いことをしていたんです。
あなたの赤ちゃんがそうなりませんように!