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抱っこ紐の耐荷重(年齢制限)と2・3歳児の「抱っこだっこ〜」は対応すべきか

抱っこ紐の耐荷重(年齢制限)と2・3歳児の「抱っこだっこ〜」は対応すべきか

抱っこ紐を購入しようと思い、商品情報をみていると「耐荷重16kg」とか「4歳まで」などと書かれていることに気付くと思います。耐荷重は大きい方がいいのか、適正はあるのか。長い間使える方がいいのか、など気になりますね。この記事では抱っこ紐の耐荷重と適正年齢について解説し、大きくなってからの抱っこについて考えます。

抱っこ紐の耐荷重はどのくらいを選ぶべきか

全体的に考えると15kg程度でじゅうぶん

15kgといえば、大きめの3歳児くらいです。子どもは1歳で約10kgくらいになりますが(発育曲線をみると幅があります。個人差があります)、そこからは乳児期ほどは急速な体重増加はありません。

そこで考えていただきたいのは、あなたはいつまで抱っこしたいですか、ということです。2歳、3歳になるとお家の中で抱っこをしなけれなならない場面は少なくなると思われます。家の中にはおもちゃやテレビなどもあるし、室内の好きな遊び方ができていると思います。外では元気に遊び回っていることでしょう。都会の電車移動では外出の移動の時には抱っこが必要なことがありそうです。
ただし、12~15kgの子どもを(抱っこ紐を使っていたとしても)どのくらいの時間抱っこできる体力があるか、という親の側の体力問題になります。12~15kgの子どもを数十分移動させるためだけなら、ベビーカーの方が現実的かもしれません。

抱っこ紐の安全基準は『SG(Safety Goods:製品安全協会)マーク適合』などのものがあり、ここでは検査に応じて耐荷重を表示するように指導されます。耐荷重は製品安全協会が認定している検査機関で検査して決めています。普通は15kg程度の抱っこ紐が多いですが、20kgまで使える抱っこ紐もあります。
検査ではその3倍の重りを抱っこ紐に何百回も落下させて、本体部の破損や部品に亀裂が入らないかなどをテストします。

実は耐荷重が重い(重さに耐えられる)抱っこ紐をつくることは可能です。強度を高めればよいのです。でも、親の側がスーパーマンではない限り意味のないことだと考えているので、北極しろくま堂では作っていません。

2~3歳になったら、元気に歩き回れる体力をつける

これは防災面でも言えることなのですが、大きい子をどうやって抱っこやおんぶすることを考えるよりも、子どもがいかに元気にいられるか、子ども自身の脚で歩いていけるか、が大事ではないでしょうか。
歩く体力をつけると同時に、「危ない!」「止まって!」と言ったらちゃんと止まってくれるように教え込む、自分から離れないようにするなど、社会生活を送る上でのしつけの部分も必要になります。

抱っこしている方が安全な場合や場所もあるでしょう。安全な街であるなら、そこを安全に歩ける子に育てる方が合理的ではないでしょうか。社会のルールを教えながら、子どもが自分で歩く体力をつければ子どもの成長に大きく役立つでしょう。
また現実的な選択として、ショッピングセンターなどではベビーカーを借りてもいいでしょう。

「抱っこして〜」にどう対応するか

令和になって「抱き癖」を心配する方は少ないと思いますが(抱きぐせについてはこちらの記事をご覧ください)、抱っこが好きなことは批難されることではありません。
日本人は長い間(ここでいう長いというのは数百年のことです)は近位ケアという、子どもと養育者が近い状態で過ごしこまめに世話をする方法で子育てしてきました。欧米では自立心を育てるため、あるいは親のプライベートのためにもこのような育児は否定される傾向がありましたが、近年では子どもの情緒の発達面で近位ケアや母子同床などに注目が集まっています。

赤ちゃんのうちから抱っこに慣れている子は、自分で歩けるようになってからも抱っこをせがむことがあります。歩いて疲れたとき、何か怖いことがあったとき、眠くなった時等に抱っこをせがむでしょう。
親からすると既に体重が増えている子を抱くのはたいへんですが、この抱っこをせがむことは決して悪いことではありません。親を信頼している証です。
親が自分の甘えを受け入れてくれることを知っているからこそ、甘えて、今の疲れた自分をなんとかしてほしいと訴えています。もし、抱っこをせがまないなら、これまでの関係性を振り返っても良いかもしれません。

このことについては、『子どもへのまなざし』(佐々木正美著/福音館書店/1998)に詳しく紹介されています。

いくら泣いても、親が気がつかなかったり、面倒がったりすると、子どもは泣いてうったえなくなります。忍耐強い、がまんづよい子になるかといと、そうではありません。泣いたって、さけんだってだめなんだという、お母さんにたいするある種の不信感と、自分自身にたいする無力感をもって、おとなしい子になっているだけなのです。ちっとも順調な発達ではないのです。

『子どもへのまなざし』(佐々木正美著/福音館書店/1998)p121

だから、抱っこをせがまれるということはこれまでの子育てが報われた証拠なんです。こちら側の状況によって抱っこできるときとできないときがあると思いますが、甘えを受け入れるよというメッセージは伝えたいものです。
『まねっこでいいから』(内田麟太郎・味戸ケイコ/瑞雲舎/2009)を書かれた内田麟太郎さんも同じように話されています。対談はこちら→「まねっこでいいからだっこして」第一部

まとめ

抱っこをせがまれたくないからできるだけ抱っこをしない、と決めた方のお話しを人づてに聞いたことがあります。その方は他の面でお子様のフォローをされていると思いますが、著者個人としては他でいろいろするよりは小さいうちに抱っこをたくさんしたほうがお金もかからないしラクだと思いました。
抱っこやおんぶは自分のことをしながらも、子どもと接触できる便利な方法だと思います。
小さいうちにたくさん抱っこやおんぶをしておくことで、大きくなるにつれて自分の足で歩きたいという子に育ってくれるというのが著者の理想です。
あ、『子どもへのまなざし』は超おすすめの本です。ぜひお手元に!