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日本のアニメにみる腰が痛くならないおんぶのコツ

日本のアニメにみる腰が痛くならないおんぶのコツ

くびが座ってやっとおんぶができるようになったと思ったら、腰が痛くてたまらない! というお悩みをお持ちの方にお勧めの記事です。なぜ腰が痛くなるのかの理由と予防法、快適なおんぶのコツをお伝えします。
おんぶじゃなくて抱っこで腰が痛くなる方はこちらの記事をどうぞ。

おんぶは英語でback Carryなどと表されますが、まんが日本昔ばなしでみてたおんぶとちょっと違うということに気がつきますか? 例えばこれとこれ↓は、同じように赤ちゃんが背中にいますが、赤ちゃんの位置が違うことがわかります。

引用先:youtube
おんぶしながら掃除をする女性

アニメで見るような昔ながらのおんぶの方法は、腰よりも肩が痛くなる方が多いです。腰には負担はかかりにくいです。アニメの昔ながらのおんぶで肩が痛い場合は、たいてい赤ちゃんの位置が低くてぶら下がった状態になっています。その改善法は記事まん中あたりのyoutube動画(ゆすり上げ)をご覧ください。
腰ベルトがある抱っこ紐でおんぶして腰が痛い方は下のセンテンスを読んでください。
昔ながらのおんぶ紐はこちらにあります。昭和30年代の型紙を復活しました。
昔はもっぱらおんぶ専用だったけど、抱っこもできるへこおびはこちらです。

おんぶで腰が痛くなる理由と改善法

腰が痛くなるのには二つの理由が考えられます。腰が反っている腰が曲がっているかのいずれかでしょう。そしておんぶで肩が痛くなるのは腰ベルトがある抱っこ紐(SSC)でしょう。SSCをお使いの方の場合は、腰だけに重さがかかるような装着のしかたをしていると腰が痛くなるかもしれません。

抱っこ紐SSC
腰ベルトがある抱っこ紐(SSC)
SSCの腰ベルトの位置は意外に高い

SSCで腰が痛いときの改善法

と ・ に ・ か ・ く ! 腰ベルトを適正な位置で締めましょう。腰ベルトは地面と平行になるように締めます。下腹(恥骨方向)に向かって斜めに下がってはいけません。商品によっては、ウエストのくびれで締めるものとその少し下(腸骨(骨盤)の上)で締めるものもあります。腰ベルトは水平に上のイラストの緑か赤の位置で締めます。

腰が反る理由:
抱っこ紐が緩いため、赤ちゃんが落ちそうな感じがして、お尻を突き出すことで赤ちゃんの安定を図ろうとしているため。

改善法:
まずはストラップを引き締めましょう。ストラップを調整していない方がとても多いのですが、ちゃんと引き締めて赤ちゃんの体が自分の背中にほんの少し触れる程度にはしましょう。

腰が曲がっている(前傾)理由:
これもやはり赤ちゃんが入っている部分にゆとりがありすぎるために、背中に乗せてしまいたくなり、腰を曲げてしまうことからきています。

改善法:
反る理由と同じですが、同様に適正に調整しましょう。あと、SSCは前傾姿勢(前屈み)になることをあまり想定してつくってはいないと思いますので、緩くて怖いと感じて+背中に乗せるなら、調整は必須です。

アニメに出てくる昔のおんぶひも•へこおびの高さ改善法

昔ながらのおんぶ紐へこおびの場合は、子どもが背中に背負った時に『揺すり上げ』すると心地良いところまで赤ちゃんを上げられます。赤ちゃんの位置が低いと肩が痛くなりやすいです。

布製だっこひもでは背中に乗せた後に揺すり上げると位置を調整できます

アニメにでてくるおんぶシーン

スタジオジブリの作品「火垂るの墓」や「かぐや姫の物語」にでてくるおんぶのシーンはお手本のような所作で、毎回ほれぼれしながら観てしまいます。日本のおんぶというのは赤ちゃんの位置が高く、簡単な道具でできるものです。つまり位置が高ければ密着できているし、重さが体全体に分散されます。子どもは親のやることや会話を見聞きします。
ジブリのサイトでおんぶシーンのフリー画像を探しましたが、おんぶ画像は提供されていませんでした。残念…。
そしてそのおんぶを描いているのは高畑勲監督なんですよね。おんぶの動作が描かれているのはいつも高畑作品でした。きっとおんぶのご経験があるのだと思います。布や帯の廻し方まで完璧です。
著者もジブリをリスペクトして40秒でしたくしてみました(笑)。

兵児帯はだっこもおんぶもできます

まんが日本昔ばなし(毎日放送)はどなたの作画かわからないのですが、おんぶされている状態は正確だと思います。下記の本にもありますが、肩からもう一つの顔がひょっこり覗いているのが日本のおんぶです。

江戸時代から明治時代にかけて日本を訪れた外国人が紀行文を書いています。その中でおんぶしている姿に触れている人が多いのですが、表現がなかなかおもしろいです。

子供は母親の着物と肌のあいだに栞(しおり)のように挟まれ、満足しきってこの被覆の中から覗いている。(ネットー, p398)
年上の子どもたちのやっている遊びを、おんぶしている者の背中から、遊んでいるものと同じくらい楽しむのである。(ベーコン, p406)

引用元:平凡社ライブラリー552 逝きし世の面影 渡辺京二 2005

欧米のおんぶはアフリカの人々がおんぶしているのをお手本として、お尻(腰)に載せるおんぶ、いわゆるBack Carryです(詳しくはこちら)。前傾した骨盤がお尻の膨らみをつくり、そこに赤ちゃんを乗せて布で巻きます。そうなると赤ちゃんの視界は親の背中だけで前方が見えなくなってしまうのですが、アフリカの人たちの作業姿勢は基本的に腰を屈んでするそうなので、背中に載った状態で見渡せていたと考えられます。

アフリカのカンガという布で赤ちゃんをおぶう方法
アフリカのおんぶのしかたの一例

まとめ

第二次世界大戦後は栄養状態がよくなり生活全般が欧米化しているため、昔の日本人と背格好が違うというイメージもありますが、人類学者によると実際に骨格が遺伝子レベルで変化するのは十世代くらい必要だそうです。アフリカ人や欧米人の体格ゆえにできているBack Carryと日本人が長くやってきたおんぶは違うものなのです。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
生活にあったものを選びましょう!

*トップの画像はスタジオジブリ提供のフリー画像を使用しました。50年位前までは人前で授乳するのはそれほど珍しいことではなかったのですよね。このあたり『パンツが見える 羞恥心の現代史』(朝日選書)などから紐といていくとおもしろいかもしれません。