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Report : International Babywearing Conference 2006-(2)

Report : International Babywearing Conference 2006-(2)

2018年までアメリカで開催されていたカンファレンス,”International Babywearing Conference (IBC)”の第1回目について,レポートします。第1回目はアメリカはポートランドのReed大学で開催されました。このReportは「店主の日記」という過去のブログに書いたものを再編集したものです。この記事は第1日目のレポートです。
The author of this article has attended five IBCs, and as there are few records of the 2006 event on the internet, I have decided to write about it on this blog.(Masayo SONODA)

シッターさんを朝8時にお願いしてあったので、8時に通訳のRさんを含めてみんなロビーに集合することにしました。が、子連れの辛さよ・・・待ち合わせに遅れてしまった。ごめんなさい。
ホテルの隣のカフェでハンバーガーやミルクなどの朝食。この味なら食べられそう。いちばんの偏食の上の子はハンバーガーのハンバーグ抜き。ここで偏食を直している時間はない。炭水化物だけでもいいやとハードルを下げることにしました。

会場のReed大学へ

その後子どもたちはシッターさんと動物園へ出かけていきました。私はRさんと一緒にリード大学を目指して車に乗り込みました。
リード大学はポートランド市にある大学ですが,Apple社を創業したスティーブ・ジョブスが在学していたところです(ジョブズはここを卒業せず途中で退学する)。

私もRさんもけっこう肝っ玉母さんなのかもしれない。走り出してわかったことですが、二人ともかな~りおおざっぱな地図しか持っていなかった。
「こっちの方向でいいと思う」
と動物的カンを働かせながら40分後になんとか到着しました。
それはそれは美しいカレッジです。かたわらのRさんは「まあ、平均的なアメリカの大学って感じだね」と言っていました。へ~、アメリカの大学ってこんなに緑が多くてクラッシックな建物も残っているんだ。

第1日目に参加したセッション

受付をすませ、最初のセッションに入ります。受付の女性が「みんなみて〜! 彼女たち,私たちのカンファレンスに日本から参加してくれたのよ〜」と大きな声でアテンションしていました。

T1C RingSling and Pouches @103

このセッションは主に使い方についての講義です。初日はどのセッションも使い方など、ほんとに基本的な情報のやりとりでした。
半分くらい遅れていったので,私たちが入室したときはリングスリングの終わり頃でした。

<リングスリング>
・カンガルー抱きは赤ちゃんにとって刺激が強すぎる場合がある。赤ちゃんがぐずりだしたら抱き方を変えてあげると落ち着くことが多い。
・リング部分はしっかりヒダをつくる。

<パウチ>
Pouches=カンガルーの袋を意味する。英語ではリングなしスリングをこう呼ぶ。
・パウチでの腰がすわらない(背中がしっかりしていない)うちのたて抱っこはNG。
・赤ちゃんが薄着になっているとか少しサイズが合わないなどの理由で布がもたつくときには,肩付近であまった布をクロスまたは折り込むなどして調整する。

私にとって特に新しい情報はなかったのですが、スリングの使い方はどの国も共通なんだなと思いました。
説明していたのはThe Baby Wearer.comの創設者,Jeniだった。Ohhhh、会いたかったよ~。これまで数年にわたりメールをやりとりしていた彼女と会うのは初めてでした。抱き合って喜びました。

T2C Mei Tais, Onbuhimos and podaegis

このセッションはメイタイとおんぶひも(海外でも日本のおんぶひもはOnbuhimoなのだ)、ポデギの使い方を教えるクラスでした。

<Mei Tais>は中国のおんぶひもだが、アメリカの業者が改良したものを販売している。
すでにいろんなアレンジをほどこしたものがありました。もちろんおんぶもできますが、どちらかというと抱っこで使用している参加者が多い印象。両方できるのが便利そうです。メイタイの種類も縛り方もいろいろあり、ビデオで撮影しました。

<おんぶひも>
ここでは急きょ私が講師になりました。たまたま私用のものを持ってきていたのですが、それが裏柄(装着した時に柄が隠れる仕様)の和柄。「なんでわざわざ柄を隠すのか? ぜんぜんわからん!」と皆に言われます。外人にはチラリズムは理解できないだろうな、一生懸命説明したんだけど。しろくま堂のおんぶひもはアメリカ人には小さすぎるという意見が多数でした。まったくその通りだと思います。Babyも大きいですし。日本とアメリカでは生まれた時の平均体重が10%くらいは違います。

<Podaegis>韓国のおんぶひも
これは抱っこはできない。ポデギについてはあまり長い時間は割かれませんでした。

T4B Grobal Advocacy

世界への(ベビーウェアリングの)推進、というようなテーマのセッションです。スピーカーがそれぞれのBWについて話しました。主にはこれまでの経験や学んだことなど。共通して言われていたのは,

  • BWは人類にとってすばらしいものである
  • 伝統のすばらしさを伝えていきたい
  • BWは子育てする人の負担を軽減するだけではなく、子どもにとっても良いものである
  • BWは母乳育児をする人のためのものではなく、いろんな考えややり方を受け入れていくべきだ。ぜったいはない。
  • 誰にでもBWしてほしい。

などの内容が話し合われました。All Light. 私もそう思ういます。
そこで一つ感じたのは、アメリカやヨーロッパは母子にとって良い影響が期待できない育児法を[産業革命]以降から続けているという歴史観です。
日本の場合は抱っこする育児は少なくとも戦中までは長く続けられてきました。江戸時代に日本にきた欧米人が「日本の子どもは泣いている子が少ない」(「逝きし世の面影」渡辺京二平凡社ライブラリー)と驚嘆したほどだし、「おむつを交換する以外に、(赤ん坊を)床に置くことはない」くらい抱っこやおんぶで育てられてきていました。そのような育児を欧米は産業革命で捨ててしまったという。日本はたかだか60年の揺り戻しをしようとしているのに対して、欧米では250年くらい戻らなければならないわけです。これはあくまでもBWが母子にとって良いと思えるなら、ということですが。

1日目の感想

1日じゅう参加者と一緒にいてなんとなく気づいたことですが、アメリカ人って子ども(赤ちゃん)の扱いが手荒・・? じゃないかってことでした。土足で歩く床に布一枚敷いて寝かせている。抱っこする動作がだいたん等々・・。
何かの本で欧米では赤ちゃんは[小さい大人]として扱われ、赤ちゃん(=弱いもの、守るべきもの)という概念が薄いという内容を学んだのですが、ははぁ、なるほどという印象でした。現代はそのような[小さな大人]の感覚はないということでしたが、長い感覚は慣習として残っているように見えました。

この日のセッションはこれで終わりです。急いでホテルに戻り、子どもたちと夕食を食べに行きました。ポートランドは地ビールが多くて楽しみにしていたのですが、運転手の私はおあずけです。ああ~、めちゃめちゃ残念!

ホテルでインターネットを接続しようとしたが、ワイヤレスは部屋ではできませんでした。契約すればできるようですが、面倒なのでホテルではやらないことにしました。
(注:ワイヤレスというのはwifiのことのよう-202105追記)

第2日目の報告はこちら