BLOG ブログ

前向き抱っこのお悩みを解決します。いつから? 赤ちゃんへの影響は?

前向き抱っこのお悩みを解決します。いつから? 赤ちゃんへの影響は?

前向き抱っこにして赤ちゃんのお顔を見せると「かわいい」と言ってもらえて嬉しいですよね。親としては嬉しいけれども、実は前向き抱っこについてちょっと不安を感じているということはありませんか? 抱っこ紐での前向き抱っこはいつからやっていいのか? いつまで前向き抱っこをしてもいいのか? 赤ちゃんへの影響は? など、疑問点をあげればキリがありません。

前向き抱っこをすると赤ちゃんが喜んだり泣きやんだりしますが、乳幼児の発達や心理の研究者の間では視覚情報過多(目から入る情報が多すぎる)と考えられています。
詳しい情報は以下をお読みください。

一方、素手で浮き輪のようにした中に赤ちゃんのお尻をすっぽりと入れる腕を使った前向き抱っこは、赤ちゃんの背中の緊張をとるのにも役立つことがあります。今回は抱っこ紐を使った前向き抱っこの解説と赤ちゃんへの影響、やり方などを紹介します。

前向き抱っこのメリットとデメリット

前向き抱っこのメリット

前向き抱っこのメリットは赤ちゃんが進行方向を向き、視界が広がるという点です。好奇心がつよい赤ちゃんは前向きになって周囲の様々なものが見られることを喜ぶかもしれません。
赤ちゃんのお顔が周りによく見えるので、「かわいい」と言ってもらえることも増えるでしょう。
抱っこのバリエーションの1つとしてカウントされるので、○wayと称される抱っこ紐の機能にも一役買うことでしょう。

前向き抱っこのデメリット

赤ちゃんを進行方向に向けて歩くことは、赤ちゃん自身が知りたい程度以上の情報が、自分の能力を遙かに超える速いスピードで目に入ることになります。そのため情報過多になりやすいという点がもっとも危惧されます。脳が混乱するという感じでしょうか。大人でも速いスピードで周りがめまぐるしく変わっていくと、興奮するしその後にぐったりしませんか。
特に心理面では赤ちゃんに過剰な情報を外部から与えることは推奨されていません。赤ちゃんが自分で立って歩いて情報をgetするのとは違い、前向き抱っこによって養育者のスピードで「見せられている」状態になるのは赤ちゃんの負担になると考えられています。
また、前向き抱っこにすると赤ちゃんの足(Foot)が宙に浮かんだ状態になります。これは落ち着かない姿勢であり、集中して何かをしたり目の前のものに対応することへのハードルがあがります。例えば離乳食を食べないお子さんの椅子を変えて、しっかり足の裏が固定された板につくような座り姿勢になると落ち着いて目の前に食事に向かえるようになることがあります。
親御さんにとっては、重心が離れやすいので重く感じることがあるでしょう。

なにを得たいのか改めて考えてみる

前向き抱っこは見た目が新鮮なので、人気がある抱き方ですが、上記のように赤ちゃんの成長や発達にとってはあまりメリットはありません。でも進行方向を向きたがる赤ちゃんはいます。ですので、前向き抱っこで何をしたいのかを明確にして、それを実現するようにしてはいかがでしょうか。・お散歩できれいなお花や景色を見せたい・公民館で他の子どもの様子を見せたいなどです。様々な感染から赤ちゃんを守るためにも、混み合ったショッピングセンターで赤ちゃんを前向き抱っこにして露払いさせるのはお勧めできませんし、いつもの抱っこだからとなんとなく続けているなら見直した方がよさそうです。

抱っこ紐をつかった前向き抱っこの実際

《前向き抱っこ》いつから抱っこ紐を使っていいの?

抱っこ紐によって違いはありますが、腰がすわってから(お座りができるようになってから)というものが多いようです。
リングスリングなどでは首がすわってからできる方法もあります。
ヒップシートで前向き抱っこする場合は、赤ちゃんがシートの上でズルズルと前に滑らないようにしたいものです。ベルトがあるので落下はしないと思いますが、赤ちゃんの腰に負担がかかります。

抱っこ紐で前向き抱っこをする方法

リングスリングで前向き抱っこする方法です。カンガルー抱っこと呼びます。さきにスリングを装着して、ポーチを深めにつくります。赤ちゃんをのど元付近で抱き上げて、足をまとめ、そのままポーチの中に滑らせていきます。詳細はこちらのページでご確認ください。

エルゴベビーやベビービョルンといった一般的なSSCでも前向き抱っこができます。伸縮性のあるクロスタイプの抱っこ紐(韓国製のもの等)で前向き抱っこする時には、使用者の身体の前で脚が伸びた貼り付け状態にならないようにお気をつけください。M字開脚の状態になるようにしましょう。詳細は取扱説明書をよくお読みください。

抱っこ紐で前向き抱っこをする時の注意点

リングスリングでの前向き抱っこ(カンガルー抱き)を新生児から生後1歳に近くなるまでしている方がいますが、前述したように長期にわたって前を向かせることのメリットはありません。腰が丸くなることを目指すのなら他の方法もあります。対面で赤ちゃんの姿勢がCカーブ・M字開脚になるように抱っこしてあげてください。また、カンガルー抱きは赤ちゃんの体がすっぽり入っていますがお辞儀をすると落下しやすいので、下にあるものを拾うときには膝を曲げてしゃがむなど、「おしとやかな感じ」を目指してください。

SSCでの前向き抱っこはしっかりとストラップを調整して、抱っこ紐のなかで赤ちゃんが泳がないようにしましょう。ベビービョルンの「オリジナル」という抱っこ紐は赤ちゃんの足がまっすぐなりがちです。このとき、歩くたびに親御さんの腿で赤ちゃんの足を蹴っているようなら赤ちゃんの姿勢がかなり崩れていますので、抱っこし直してあげるとよいでしょう。位置も低いかもしれません。上記2-2で言及したクロスタイプの抱っこ紐も同様です。

ヒップシートではシートの面積と赤ちゃんのおしりの大きさ(体格)があわないと中で姿勢がぐずぐずになってしまいます。もし少しスマートな赤ちゃんであれば、タオルを入れるなどして調整してあげましょう。

よくある質問

赤ちゃんが喜んでいるなら前向きだっこは続けてもいいですか?

赤ちゃんは自分で歩くことができないので、大人に抱っこされているわけですが、お腹が守られていない状態で自分には出せないスピードで移動するのは怖いかもしれません。最初のうちは意外な世界を垣間見ることができて喜んでいるかもしれませんが、長くなると赤ちゃんなりに疲れもたまります。短い時間で対面抱っこに切り替えるなどしてあげたほうがよいでしょう。また、赤ちゃんは同じ姿勢を続けるよりも様々な身体の経験があるほうが発達に有利といわれています。他の抱っこやおんぶを試してみるとよいでしょう。日本式のおんぶは、前向き抱っこと同じように進行方向を向くことができるのでお勧めです。

前向き抱っこしている時に知らない人に声をかけられたら?

昨今はいろいろな事件あるので心配になりますね。事件や事故以外にも冬場は伝染性の疾病もあるので(インフルエンザや嘔吐下痢症など)、前向き抱っこは人混みではあまりお勧めできません。

海外では前向き抱っこについてどのように考えられていますか?

海外の多くの抱っこ紐メーカーが前向き抱っこができる製品を出していることからわかるように、前向き抱っこは抱っこのバリエーションの1つで、人気のある方法です。市場のとらえ方としては日本と同じでしょう。一方、布製抱っこ紐を多用するBabywearing好きの団体や個人の多くは、前向き抱っこはメリットが少なく、子どもには過剰な視覚情報をあたえてしまうためにあまり人気はありません。
前向き抱っこをしたときに、CカーブとM字開脚という状態がとりにくいことも人気がない理由です。

いつから抱っこ紐で前向き抱っこをするようになったのですか?

1980年代の育児雑誌の広告をみても前向き抱っこの商品はありませんでした。2000年にアップリカ社が発売した男性用ベビーキャリア「ZUCCO HOMME」では、前向き抱っこされている赤ちゃんの写真が使われています。

まとめ

冒頭でも書いたように、腕を使った前向き抱っこは赤ちゃんの背中の緊張を和らげるのに効果的なので、時としてやってあげることはあります。抱っこ紐でとなると、姿勢がくずれやすいためにあまりお勧めできないのです。北極しろくま堂としては前向き抱っこは積極的にお勧めしませんが、たまに赤ちゃんと景色を楽しむためにはよいものと考えています。天気のよい日のお散歩で、前向きで視界よく楽しく過ごせたらよいですよね!