赤ちゃんとの外出時に新型コロナウイルス感染症に気を付けること 〜抱っこひもの洗い方〜


抱っこ紐のお洗濯

新型コロナウイルス感染症による外出自粛が徐々に緩和されるなどして、赤ちゃんとのお出かけや散歩に出る方も増えていくことでしょう。もちろん赤ちゃんは外の環境にも触れることも成長のためには不可欠なので、感染を避けながら新鮮な空気を体験させてあげたいですよね。

この記事では、新型コロナウイルスに限らず、赤ちゃんを感染症から守るためのアドバイスをまとめます。

  1. 赤ちゃんにとってのウイルス感染
  2. 外出に使う抱っこひもの対応方法(COVID-19対策)

1.赤ちゃんにとってのウイルス感染

赤ちゃんを病気にさせたくない、健康でいてほしいのはどの親も願うことです。新型コロナウイルスに関しては、ワクチンも特効薬も作られていないので(2020年6月)、とにかく感染症に罹患しないことが第一になります。

命を脅かすほどの大きな病気は、先人達がそれに対するワクチンや薬を開発して、多くの人に接種するように仕組みをつくってきました。多くの人がワクチンなどを接種してあらかじめ感染症にならないように備えているために、大規模な流行が抑えられたり、軽い症状で済んですぐに治るようになってきています。

冬になると流行る風邪などはコロナウイルスの一種類だそうですが、今回の新型(COVID-19)ほどには重症になりません。そのためいつもの風邪の場合はほぼ重篤な病気にならずに、免疫を身体に取り込んで身体のなかに履歴をつくっていきます。このように、実際には病気を引き起こすウイルスは空気中や普段過ごしている環境内にたくさんあり、共存しているのです。

例えば、他の民族や社会と分断された原住民族や大型類人猿の調査に行く研究者たちは、これまで出会ったことのない侵入者や移住者、ヒトと近い類人猿からもたらされた菌によってあっけなく病気になってしまうことがあります。長らくその土地や人々に特定の病気に対する免疫がないからなのです(注1)。新型コロナウイルス感染証については、まだ薬がないために非常に恐れられていますが、免疫がない、薬がないということは今も昔も恐ろしいことでした。

2.外出に使う抱っこひもの対応方法(COVID-19対策)

新型コロナウイルスは私たちの身の回りにあるプラスティックやガラス、金属などのさらさらした面では、室温で7日間生きていることがわかっています(Hadi Eslami & Mahrokh Jalili, 2020)。布などでは最長2日間感染力を維持します(H chin et al., 2020)。ざらざらした面よりはなめらかな面で長く維持されますが、高温(50℃以上)には弱いそうです。石けんに5分以上さらすと、ウイルスが不活性化されることもわかっています(Hadi et al., 2020)。

2-1.外出時に気を付けたいこと

赤ちゃん連れの外出時には、まず赤ちゃんもご家族も飛沫を浴びないように注意しましょう。
赤ちゃんをベビーカーに乗せることも多いと思いますが、感染者から飛んだ飛沫は徐々に下に落ちていきますので、ベビーカーの赤ちゃんが座る部分に何らかのカバーをすることが推奨されています。しかしカバーは、これから夏に向かっていく季節では、熱中症のリスクも高まります。どうしてもベビーカーを使用する場合は、通気ができるように工夫しましょう。

外出用の抱っこひもと、自宅で使う抱っこひもを分けるのが最も効果的です。

抱っこの場合は、まず前向き抱っこは辞めましょう。赤ちゃんはマスクをしないし、顔を触らないように制御することもできません。前向き抱っこは赤ちゃんを露払いのように飛沫をあびさせるような状態になります。親御さんの胸の前で、胸と胸をあわせた対面抱っこができる道具を使用しましょう。
背中の高い位置でおぶっている場合は、親と誰かの会話によって飛沫を浴びる可能性があります。現在の外出時に限っては、腰おんぶという低い位置のおんぶが感染症対策にはよいかもしれません。腰おんぶはエルゴベビーなどの腰ベルトがついたSSCと呼ばれるリュック型の抱っこひもでのおんぶのことです。(背中でどんな状態になっているのか、誰かに触られているのか、逐一確認できないのは少し緊張する事柄かもしれませんね。)

2-2.外出から帰ったらやること

  1. 抱っこひもを外す前に手を石けんで洗います。赤ちゃんの手足で露出している部分は、除菌シートなど赤ちゃんの肌にあったものでふき取りましょう。
  2. 抱っこひものバックルなどを除菌シートで拭きます。
  3. その後に赤ちゃんを降ろしましょう。
  4.  外出用抱っこひもは、玄関などの生活中であまり触れないところにおいておきましょう。

2-3.抱っこひものお洗濯

抱っこ紐のお洗濯2

抱っこひものお洗濯方法については、こちらでまとめています。ほとんどの抱っこひもはお洗濯可能なので、品質表示法をみながら適切に洗って下さい。ネットなどに入れれば、ほとんどは洗濯機も使えるでしょう。

ただし、漂白剤や乾燥機は使えない製品が多いでしょう。
ウイルスは普通の洗剤で充分落ちます。いつものように洗濯洗剤で5分以上しっかり洗ってすすぎ、干して下さい。
北極しろくま堂で取り扱っている布製抱っこひもは洗濯が簡単です。ネットに入れて洗って下さい。お洗濯をすればウイルスは不活性化します。

アイロンをかけるとウイルスが不活性化する60℃以上になるので、アイロンは超お勧めですが、SSC(リュック式の形ができている抱っこひも)はアイロン掛けは難しいですね。北極しろくま堂の布製抱っこひもはアイロン掛けは簡単にできます!

まとめ

赤ちゃんの健やかな成長のためには、外出して他の環境を体験させる、見せることも欠かせません。
人混みをさけて、出掛けてみませんか?

注:
1, 詳細は「銃・病原菌・鉄(上下)」(ジャレド・ダイアモンド/草思社/1997)や「感染症の世界史」(石弘之/角川ソフィア文庫/2018)などを参照のこと。
2, The role of environmental factors to transmission of SARS-CoV-2 (COVID-19) . Hadi Eslami and Mahrokh Jalili 2020 / AMB Express
DOI https://doi.org/10.1186/s13568-020-01028-0
3, Stability of SARS-CoV-2 in different environmental conditions. H Chin et al., 2020 / Published Online
DOI https://doi.org/10.1016/s2666-5247(20)30003-3


この記事の執筆者

園田正世(そのだまさよ)
北極しろくま堂有限会社 取締役

北極しろくま堂有限会社 取締役 園田正世(そのだまさよ)

2000年〜北極しろくま堂有限会社 取締役
2010年〜非営利活動法人だっことおんぶの研究所 理事長
2013年〜本格的にベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)の研究を続けている。
東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了
同大学院博士後期課程在学中

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