へこおび(兵児帯)1本でおんぶする方法を徹底解説


へこおびでおんぶ最近、芸能人の方がへこ帯を使っていることをブログで紹介するなど注目が集まっているへこおび。元々は薩摩藩士が使用していたものでサザエさんちの波平さんが家に帰ると使っている柔らかいキモノ用の帯です。兵児とは鹿児島地方の方言で、青年を指すそう。今では子どもの浴衣などでポリエステルのものをよく見かけますね。
本来は絹でできているために1〜2万円ほどする商品ですが、育児用品としてへこおびと同じ幅で長さを長めにした綿製品の商品を利用した方が使いやすいでしょう。または浴衣やさらしの生地を4.5mくらいでカットして使用しても同じように使えます。さらしは安価で自分で染めたりしてハンドメイドを楽しめる反面、糸が荒いために滑りにくく、少々使いづらいという難点もあります。
商品を選ぶときには綿や絹などの天然繊維製で伸びないもの(伸縮性がない糸と織り)を選ぶのがポイントです。

1.へこおびがおんぶに適している理由

1-1.肩の布が広がって重さを分散させる

へこおびはキモノの布幅を使っているので、35〜38cmくらいあります。赤ちゃん全体を包み込むには足りませんがお母さんの肩を支えるには十分な幅があります。
また、洋服の袖を通して使用することもできます。

Tシャツおんぶ2

肩上の布は広がりにくくなりますが、服の生地がクッションとなり、また背あてにもなってくれるので使い勝手はよくなります。大人のTシャツなどでもできますが、子ども服の100センチくらいのものでも十分です。

1-2.赤ちゃんが四方を見られる

へこおびは密着して使用するもので、赤ちゃんの位置も肩越しに見渡せるくらいの高さになるために四方を見渡すことができます。真似をするのはヒトだけと言われていますが、見たことが無いものは真似することはできません。真似をするためには見るという経験が必要なのです。
かつての日本や南アメリカのペルーなどではおんぶのときに高めにおぶうことで子どもの視界を広げていました。アフリカの人々は腰におぶった姿勢でかがんで作業することで子どもが親の背中に乗りながら見渡すことができました。
忙しいお母さんたちは、こうして子どもの教育と子守、自分の仕事を両立しながら過ごしてきたのでしょう。

1-3.自由度が高いのでアレンジできる

へこおびはおんぶだけではなく、アレンジ次第で抱っこも何種類かできます。ただの長い布と考えれば、被災時はおむつにもなり、三角巾やスリングとしても利用できそうです。
チープなデザイン(”安い”のではなく、シンプルなごてごてしていないデザインの意味)では使用者側が工夫することになるので、どんどん新しい、その場に適したアレンジが生まれてくるのです。
シンプルなものに接していると、道具に使われるのではなく道具を使いこなせるようになります。

2.おぶい方、使い方

2-1.イラスト

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おんぶ01

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おんぶ02

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おんぶ03

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おんぶ08

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おんぶ09

2-2.解説

へこおびおんぶでママ達が難しいというところは2か所あります。

1.背中に乗せる

昔はひもと自分の肘や腕を使ってひょいっと背中に乗せてしまいました。このやり方はアニメ『火垂るの墓』など、昭和初期を扱った映画やアニメでも見られます。慣れるととっても簡単なのですが、初めておんぶする方がこれをしようとするとハードルが高いですよね。
簡単なのはソファやベビーベッドなどの段差を利用した方法。クッションなどを使って、赤ちゃんをへりに近づけてママの背中を当てましょう。(※上記イラスト4)赤ちゃんを背中に引き寄せるのはひもを引いてくださいね。

2.お尻を覆う

兵児帯では赤ちゃんのお尻を広げた布で覆うことで安定したおんぶができますが、なかなかママが見えない(背中側)で布を広げるのは難しいものです。特に普段肩が硬いと感じている方はなおさらかもしれません。
広げやすくするためには腕の動きも関係します。自分の身体の近くで布を広げようとすると肩の柔軟性が必要になるので、背中側から大ぶりにコートを着るときのようなイメージで大きく振るとうまくいくようです。

2-3.アレンジ方法

胸の前のばってんに抵抗があるママは多いと思います。そんなときは「リュックでチベタン」にしてみましょう。胸が比較的強調されずにすみますし、高い位置にキープしやすいと好評です。

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①肩から下がったひもをばってんにせず、そのまま下に引き下げます。一方の布を膝に挟み固定します。
脇から赤ちゃんのお尻を覆い反対側の脇を包むようにして前までもっていきます。この時に布を大きく広げながら覆っていくと広い面積がカバーできます。
反対側の布も同様にします。
(赤ちゃんのお尻を1枚でしっかり覆えていたら二回目で覆う布は紐状にして膝の裏〜尻の下を通しても良い)

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②両方の布が左右に揃ったら、一旦前の方に引いて整えます。
一方の布を反対側の肩下脇のリュックになった部分に通します。(胸の上をクロスして反対側にもっていく)

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③左右のひもが胸の上でクロスするように通したら、前方に引いて締め具合を調整します。

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④最後に胸の前で結んで完成。

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この方法は安定して赤ちゃんを高い位置にキープできますが、まれに脇付近のリンパへの圧迫感が気になるママもいます。昔ながらのばってんの方がらくなのかリュック式の方がいいのか、ご自身で試してみてくださいね。

3.コツと注意点

3-1.高い位置がキープできるようにする

へこおびおんぶの良い点はなんといっても赤ちゃんが肩越しにママのやっていることを見られるという点です。ヒトは真似をすることで社会を学んでいく動物ですが、見ないことには真似はできません。社会性を育み、自然な教育をしていくためにも赤ちゃんが見える位置=肩からのぞき込めるくらいの高さをキープしてください。
前ばってんで赤ちゃんが下がってくるなら、リュックでチベタンを試してみると意外にラクで高い位置からずり落ちないということもありますよ。

3-2.背あてがないことが不安なら、バスタオルなどを利用する

へこおびのデメリットとして、背あてがなくて「赤ちゃんの体をフォローできていないので不安」という声があります。これを解消するために背あてを作ってしまえば良いのです。バスタオルなどを掛けてそれを子どもの背中にあて通常どおりおぶいます。お尻や膝裏にひもを当てるときにバスタオルの上から当てて下さい。

または洋服なども使えます。クッション性をよくしたいならばスウェット類などを用意し、ひもを袖に中心から広げるように通してしまいます。そのままおぶうと肩の上ではクッションになり、服の身頃が背あて代わりになります。

Tシャツおんぶ

3-3.緩いおんぶはぜったいにNG

本来の日本のおんぶは子どもがドスンと座るような格好になるのではなく、背中にくっつく姿勢をとるものです。そのため紐が緩いと隙間から落ちてしまいますし、子どももしがみつきにくくなります。西洋のおんぶは椅子などを背中にくくりつけていたことからもわかるように、「よっこらしょ」という感じで子どもがおしりを掛けて座っているものでした。そのためにくくりつけるベルトなどが付属しています。
欧米のおんぶ紐を長く使っている子は、自分の身体とママの背中の間に腕を組んでいる癖がついている子が少なくありません。これはママと子どもの間に隙間があるからできる姿勢であり、日本のおんぶはそれができないように使うものなのです。手は紐の上から出ています。その手がママの肩を抱いたりつかんだりするのです。西洋の絵画や欧米の現代のおんぶひもではそのような姿勢を取ることはできません。(3歳〜のトドラーサイズを除く)

まとめ

いかがでしたか。
へこ帯のおんぶのポイントは、

  1. 高い位置で背中に寄り添うように背負う
  2. バスタオルやスウェット類を使って背あてをつくることができる
  3. 紐のしばり方はからだにあった方をやる

でした。

へこ帯は使いこなすととっても便利な道具です。お子様が大きくなっても防災袋にいれておけば、災害時にも役立ちますよ。
ぜひ挑戦してみてくださいね!


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