身長が低いママのための抱っこひも選び


日本人女性の平均的な体型は身長158cm、体重53kgと言われています。アメリカ女性(多人種)は163.2cm、74.2kgだそうです。ヨーロッパ諸国は更に高身長であると言えます。
先進諸国では身長が低い日本人は、抱っこひもを選ぶのにも苦労されるママがいます。だって外国製の抱っこ紐は背が高い基準で作られているから・・・。
今日は身長が低いタイニーなママの抱っこひも選びについてご紹介します。

1.身長が低くても抱っこひもが使えるのか

身長が低いからといって抱っこひもが使えないのは困ります。まずは予備的知識をご紹介します。

1-1.身長が低いママと抱っこひもの相性

身長が低い方が抱っこひもを使うときに困るのは、もちろん大きすぎるということです。赤ちゃんの身長が違うといってもせいぜい数センチですが、使用者側の身長は数十センチ違うので、ママ側の使い勝手が変わってくることは想像できると思います。
あらかじめ形作られた抱っこひも、『Soft Structure Carrier(SSC-ソフトストラクチャータイプ)』は、使用者の体格をある程度想定して作られています。
布一枚でできたもののうち、調整機能がついている抱っこひもは調整範囲が限られているものと限定されないものにわかれます。布の抱っこひもの代表格はリングスリングですが、リングスリングで肩パッドのみに綿があるタイプは調整範囲が広いです。同じスリングでもバックルで留めるタイプは可動域が少ないので要注意。
身長が低くてどうも市販の抱っこひもがぶかぶかに感じられる方は、上記ふたつの分野のうちでは布一枚でできた物の方が相性は良いでしょう。

1-2.身長差があるカップルの場合

ひとつのものをカップルで共有したい場合、体格差がそれほどなければ問題ありませんが、チッチとサリー(古すぎ?)のように身長差や体格差(ここでは「ふくよかさ」と考えておきましょう)があると調整が頻繁で煩わしいものです。
日本では「大は小を兼ねる」と言われますが、抱っこひもの場合はちいさい人に合わせる方がうまく使えます。男女の体格差で考えるとちいさいのは女性が多いでしょうし、抱っこひもを使う頻度としても女性の方が多いなら、迷わず女性の体格で選ぶと失敗が少なくなります。

1-3.身長が低い国の人は何を使っているのか

日本人女性の平均身長よりも低い国の方、例えばインド、フィリピン、ネパール、カンボジアなどでは抱っこひもは市販されていますがみんなが使用しているというイメージが湧きません。
たとえばインドではサリーを着用しますが、サリーは一枚の長い布でできているので自分の体にサリーを着付けつつ、最後に赤ちゃんをサラッと巻いてしまうそうです。かつてはネパールの農村ではスォドリングをしていますし、フィリピンやカンボジアでは布一枚でスリング状にしてだっこやおんぶをしていたようです。現在は新しい道具も輸入されたり販売されているようですが、日本のように赤ちゃんが生まれたらほとんどのママが市販の抱っこひもを準備するということはないようです。

2.身長が低い人に合う抱っこ紐の選び方

抱っこひもをどんな目的で使用するのかを考えて購入する方は少ないと思います。寝かせたままだと泣いちゃうから抱いているため? 移動させるため? 寝かしつけのため? 目的は様々あります。
移動させるためだけならベビーカーでも用は足ります。
あえて抱っこするのは、赤ちゃんへのなぐさめだったり、コミュニケーションでもありますよね。

2-1.母子と抱っこひもの相性を考える

身長が低い、とても痩せているママと相性が良い抱っこひもは母子の体を包み込んで可変するものでしょう。リングスリング、ベビーラップはどんな体格の方にもフィットする抱っこひもです。
アメリカでカンファレンスを行うと、日本人よりも小柄なイタリア系ママもいるし、かなり大きな体格の方、アフリカンアメリカンの骨格をした方など多種多様な体格を目にします。それでも皆さんは1枚の布で抱っこしたりおんぶしています。まったく困っていません。

一方、日本でストラクチャタイプの抱っこひもを使っている姿をみると、体格によって着用の様子に差があることがわかります。
今回の記事のテーマである背が低い方はリングスリングかラップをおすすめします。この二つの抱っこひものデメリットは使い慣れるまでに少々練習が必要だと言うことです。それさえクリアすれば快適な抱っこライフが送れるでしょう。

2-2.作られた国を検討してみる(SSC)

ソフトストラクチャータイプ(SSC)の抱っこひもを購入したい場合は、その抱っこひもがどこの国の人たちを対象に作られたかを確認すると良いです。
身長差がそれほどなくても体格差があるとか、オランダのようにその逆もあります。
モデルの着用画像も参考になります。SSCで自分とあまりにも体格が違う方が出ていたら要注意。

もちろん抱っこひもにあらかじめサイズがあるもの(例えばS〜Lサイズ展開等)はその限りではありません。

2-3.「風呂敷」=スリングの発想が合理的

正方形の布、風呂敷はただの1枚の布ですが包み方によってはスイカのような丸いものも包めるし、一升瓶のような細長い物もきれいに包むことができます。折り紙も1枚の紙ですが折り方によって様々な形に変化します。1枚の布は無限の可能性を持っています。
リングスリングはその1枚布にリングを付けて調整しやすくしたものです。もともと体格差のある小児科医のご夫妻がわが子を快適に抱っこし合うために開発しました。(詳細はこちら)だから1枚布の良さと調整の簡便さが一体となったものに仕上がったのです。
しかし自由度はBaby Wrapの方が何枚も上手です。YouTubeでベビーラップの使い方を見ると何百もの動画を見ることができます。世界中のインストラクターやママたちがいろいろな抱き方・おぶい方を開発して楽しんでいます。

3.抱っこ紐を使用する際に気をつけるポイント

3-1.足下が見えるか確認しましょう

特に身長が低いママは赤ちゃんの頭によって足下が見にくくなります。
必ず試着して足下が見えるか確認しましょう。もし抱っこしたまま転んでしまうと、ママだけでなく赤ちゃんもけがをすることになるので要注意です。

3-2.反り腰にならないように調整しましょう

大きい抱っこひもを使っていると、足下が見えなかったり赤ちゃんの体がゆらゆら揺れて不安定になるために反り腰になるママが多いです。そうなると腰痛を誘発しやすいので要注意。
試着したときに自然に背中に力を入れている、腰を反らせていたらもっとストラップなどを引っ張って調整するか、他の小さめの抱っこひもに変えた方がママの体のためにも良さそうです。

おわりに

いかがですか。
タイニーなママが抱っこひもを選ぶときには、まず試着した方がよさそうですね。
その上で、

  • 不自然な立ち姿になっていないか(特に反り腰)
  • 足もとは見えるか
  • パートナーと共有する際に面倒はないか

などを確認すると良いですね。良い抱っこひもが見つかるといいですね!


この記事の執筆者

園田正世(そのだまさよ)
北極しろくま堂有限会社 取締役

北極しろくま堂有限会社 取締役 園田正世(そのだまさよ)

2000年〜北極しろくま堂有限会社 取締役
2010年〜非営利活動法人だっことおんぶの研究所 理事長
2013年〜本格的にベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)の研究を続けている。
東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了
同大学院博士後期課程在学中

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