知っておきたいおんぶ紐のデメリット


昔、少なくとも40年程前までの日本では子育てでおんぶをしないことなど考えられませんでした。平安時代の子育ての様子が垣間見られる絵巻物がありますが、それを見てもみなおんぶしています。抱っこして姿もありますが、祭りを見物するときなど労働以外の時間であることがわかります。しかし過去に遡れば遡るほど食べるための作業は多かったので、日本で生まれた子ども達は乳幼児期のほとんどはおぶわれて育ってきたことでしょう。
でも現代では外出先でおんぶするママは少数派になってきました。今日はみんなが感じている「おんぶのデメリット」について考えてみましょう。

昔ながらのおんぶでは胸が強調される

日本のおんぶは紐が胸の前で交差するばってんおんぶが基本です。そのため胸のカタチが強調されてしまうのがデメリットです。現在70歳代以上の女性が子育てしている時、つまり長くとも40〜50年前までは公共の場で授乳することはよく見られる光景だったし、それを奇異に見るような慣習もありませんでした。昔は子育て中の女性が授乳することは当然と考えられ、赤ちゃんはいつでもおっぱいをほしがるものととらえられてたようです。
しかし今は乳房に対するイメージも考え方も変わりました。人前で授乳することは恥ずかしいとほとんどのママは思っているし、授乳期の大きくなったおっぱいが強調されるなんてファッション的にもあり得ないのではないでしょうか。
これは今/昔が良いとか悪いというレベルのことではなく、文化風習が変化したということです。

昔ながらのばってん式おんぶ紐でも、胸の前のクロスする紐を回避するようなしばり方もあります。
参考ページ:さと式

「顔が見えないから不安」はアフリカ式だから

よく聞かれる「赤ちゃんの様子(顔)が見えないから不安」というお声は、実はすべてのおんぶ紐に共通することではありません。
参考ページ:https://www.babywearing.jp/blog/2014/10/21/137
子どもがママの行動を通じて生活のことを学べるおんぶ=日本の伝統的な方法は赤ちゃんの様子が見えますので、上記のような不安は感じないと思います。
腰ベルト式の海外抱っこ紐はもともとがアフリカンなおんぶをするものですから、赤ちゃんの様子が見えないのは当然と言えますが、腰で支えるというメリットは享受できます。

しかし昨今の日本では通り魔事件があったりかなりの清潔志向があって赤ちゃんが見えないと不安というママが多いようです。確かに背中の様子は気配しかわかりませんので、後ろから見知らぬ誰かに赤ちゃんを触られたり声を掛けられたりすると不快に思うママもいるかもしれませんね。

いかがですか。
上記の2点はおうちの中で家事をしながらのおんぶだったら全てクリアできます。
おんぶは子どもを放っておく(スルーする)というデメリットもクリアできる、子育ての道具としてはかなりの優れものです。躾や教育の面からもできればおうちで家事をする間はおぶってママのすることを見せてあげてほしいです。コミュニケーションや生活への知識、動作、ニュアンスなど赤ちゃんは背中から世の中をみてたくさんの事を学びとることができます。


この記事の執筆者

園田正世(そのだまさよ)
北極しろくま堂有限会社 取締役

北極しろくま堂有限会社 取締役 園田正世(そのだまさよ)

2000年〜北極しろくま堂有限会社 取締役
2010年〜非営利活動法人だっことおんぶの研究所 理事長
2013年〜本格的にベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)の研究を続けている。
東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了
同大学院博士後期課程在学中

雑誌やテレビでも話題!これまで数十万人のママが愛用!ベビースリング・抱っこひもの専門店