スリングで窒息する事故があったの?


過去、スリングで息がしづらい状態になった赤ちゃんがいました。これは事実のようです。スリングで首がすわらない乳児を【横抱き】にして外出していたママが、帰宅したら赤ちゃんの様子がおかしくなっていて窒息したという事故例も過去にありました。
あったことは事実ですが、2007年以降に日本では月齢が低い赤ちゃんのスリングの使用方法を変更しています。今も複数のブログでスリングは赤ちゃんを窒息させるかのような記事がありますが、筆者としては正しいスリングの使い方を理解した上で記事にしていただければ嬉しいなと思っています。

首がすわらない赤ちゃんの横抱き禁止

窒息した事故例をみていると詳細な記載がないものの、以下の要因があるだろうと想像できます。

  • 赤ちゃんが入るポーチが緩い(→前かがみで簡単に落下)
  • 横抱きで使用している(→赤ちゃんの様子が見えない)

2007年1月に日本ベビースリング協会に加盟しているメーカー(一部除く)は新生児〜首座り前までの赤ちゃんの抱き方を横抱き禁止にしました。理由は横抱きにしなければいけない医学的根拠が認められないことと、日本人の赤ちゃんは股関節脱臼しやすいのでそれを予防する、という2点です。

その後にアメリカ・カナダでもスリングの使用において横抱きや揺りかご抱きは首がすわってからという取り決めがありました。
ヨーロッパもそれに準じています。

原則はキスができること、顔が見えること

スリングであってもストラップがついているストラクチャータイプの抱っこ紐であっても赤ちゃんを抱くときの原則は同じです。

  • Kissable(赤ちゃんの頭頂部かおでこにキスができる位置関係)
  • Visible(赤ちゃんの顔が見える状態)

このふたつが実現できるような抱っこ紐を選び、いつでもキスができる抱き方をしましょう。
これをしようとすれば、ある程度赤ちゃんとママが密着していないと実現できないこともわかると思います。

抱き合うというのは自然にこのふたつの要件を満たしています。パートナーと抱き合うときにはなるべく顔を近づける(Kissable)し、顔が見える(Visible)ような状態になろうとしますよね。顔を背けたり、顔を布でふさいだりしません。赤ちゃんを運搬することと抱くことは微妙に意味合いが違いますが、できれば赤ちゃんには愛情を伝えながら育てたいものです。そうだとしたら運搬具ではなく安全に抱ける道具を選んで、適切に使っていただければ嬉しいです。

いかがですか。
どのような道具も間違った使い方をすればより多くの危険が生じます。改めて新生児ちゃんのスリングの使い方をご紹介しますので、ご参考になさって下さいね。

参考ページ:独立行政法人国民生活センター


この記事の執筆者

園田正世(そのだまさよ)
北極しろくま堂有限会社 取締役

北極しろくま堂有限会社 取締役 園田正世(そのだまさよ)

2000年〜北極しろくま堂有限会社 取締役
2010年〜非営利活動法人だっことおんぶの研究所 理事長
2013年〜本格的にベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)の研究を続けている。
東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了
同大学院博士後期課程在学中

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