スリングで新生児ちゃんを抱っこする時の注意点3つ


揺りかご抱き新生児から使える抱っこ紐のひとつにベビースリングがあります。ベビースリングは正期産で生まれた赤ちゃんは呼吸器に問題がない限り生後2週から使用できます。生後2週ってほんとにまだちいさいのですが、ベビースリングは大きさを使用者側が調整できるので、小さい赤ちゃんでも大きな幼児でも使えるのです。
スリングでもパウチ(リングなしスリング)は袋の大きさが決まっているのでちょっと難易度が上がります。
今日は輪っかがふたつついているリングスリングでご紹介します。

ポイント1−脚をしっかり開脚させる

脚はカエルが窓ガラスにくっついた時のようにしっかり開いて膝をもちあげる。これ鉄側です。
股関節脱臼の予防については出産した施設で説明があったと思います。脱臼を予防するためにもこの ”カエルの姿勢” は忘れないでください。「先天性」股関節脱臼といっても出産時〜生後4カ月くらいまでにはずれてしまったものをいいます。これになりやすいのは日本人とイヌイット、ネイティブアメリカンだと言われていますので、欧米の方々にはあまりなじみがない症例のようです。ですので、輸入物の抱っこ紐には先天性股関節脱臼を防ぐための注意書きというものはほとんど記載されていません。

抱っこの注意点

ポイント2−Visible & Kissable(ビジブル、キッサブル)

 

赤ちゃんとお母さん双方の顔が見えて、おでこや頭にキスができる位置。「抱く」ってこういうことですよね。
この位置をキープしようとすると、最初につくるポーチ(赤ちゃんが入る部分)は小さめになります。「こんな小さいところに赤ちゃんが入るの?」とよく驚かれるのですが、大丈夫、入るんです。

パートナーと抱き合うときに顔を見えないようにしたり、顔をそむけたりしません。赤ちゃんとも同じです。赤ちゃんのお顔がママの胸あたりにある抱っこは、どちらかというと「持ち運んでいる(carry)」状態に近いです。抱いていても運んでいても一緒に移動できることにはかわりありませんが、意味はまったく違ってきます。

抱いてふれあうことはオキシトシンの分泌にも大きな影響を与えますので、ぜひとも移動の時間をふれあいの時間にもしていただきたいのです。そうすればこの世界は愛であふれるでしょう…というと言い過ぎでしょうか。

ポイント3−あごを引きすぎない

2010年、米国でスリングに入っていた赤ちゃんが窒息したという事故が起きましたが、それは袋状のバックルタイプのスリングに赤ちゃんが丸まって入っていたという状況でした。そのためそのタイプのスリングはすべてリコールになりました。
この事故の反省から、すべての抱っこ紐で赤ちゃんが丸くなりすぎる姿勢をとることは危険とされています。そのために、アメリカ・カナダの抱っこ紐業界では「(大人の)指2本分はあける」というルールを作りました。

北極しろくま堂をはじめ欧米のスリングメーカーは新生児を横抱きして丸くなりすぎる姿勢をとることを推奨していません。
欧米ではゆりかごに入っているような半縦抱きという抱き方もありますが、日本ではこのようにすると赤ちゃんの膝がママのお腹に押されて閉じてしまうことがあるのであまりお勧めしていません。このゆりかご抱きは先天性股関節脱臼になる時期がすぎた生後4カ月くらいからできます。

この3つのポイントをおさえていけば、スリングのフィット感をすぐにご自分のものにできますよ。
抱っこするときに3つのポイントを思い出してくださいね!


この記事の執筆者

園田正世(そのだまさよ)
北極しろくま堂有限会社 取締役

北極しろくま堂有限会社 取締役 園田正世(そのだまさよ)

2000年〜北極しろくま堂有限会社 取締役
2010年〜非営利活動法人だっことおんぶの研究所 理事長
2013年〜本格的にベビーウェアリング(抱っこやおんぶ)の研究を続けている。
東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了
同大学院博士後期課程在学中

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