【SHIROKUMA mail】北極しろくま堂メールマガジン HTML版 vol.60 2010.3.24



もくじ

だっことおんぶの研究所


お知らせ

春の講習会開催中

北極しろくま堂では各店舗下記日程にて、だっことおんぶの講習会を実施中です。
基本的な抱っこの仕方、スリングやおんぶひもの使い方など、だっこやおんぶについてわかりやすくご紹介いたします。
授乳、おむつ替えスペースもございますので、お気軽にお越しください。


予約は不要です。混雑の状況によってはお待ちいただくことがあります。
ご了承ください。

〈神戸店、静岡店〉
3月23日(火)〜27日(土)
10:30〜/14:00〜 各回1時間30分程度

〈東京セミナールーム〉
3月27日(土)28日(日)
11:00〜13:00と14:00〜16:00







特定非営利活動法人(NPO法人)とは
特定非営利活動法人を英訳すると「Non Profit Organization」。その頭文字をとったものがNPO。その活動が営利を目的とせず、NPO法上の法人格を取得している民間の組織のことをいいます。
NPO法とは、特定非営利活動を行う団体に対して簡単・迅速に法人格を付与すること等により、市民が行う自由な社会貢献活動を促進し、公益の増進に寄与することを目的としてつくられた法律です。

乳幼児期の子育ての重要性

連日のようにニュースで流れる痛ましい事件。最近では犯罪を犯す当事者の生育環境を原因とする分析は少なくありません。また、児童虐待の加害者となった親が自分が子どもの頃に同じように虐待をうけていた「虐待の連鎖」も多いとの分析もあります。 乳幼児期にたくさんだっこやおんぶをされ、保育者との絆をしっかり築いておけば、自分を大切にし周りを愛する心を育むことができます。
核家族が多くなっている現代社会においては、「孤育て」という言葉も生まれるほど子どもを育てる母親が家の中にこもりきってしまう傾向があります。だっこやおんぶを子育てに取り入れることは、毎日の育児の負担を軽減し赤ちゃんがいても外へでかけやすい状況を作ることにもつながります。


《だっことおんぶの研究所設立趣旨》

昨今、日本における子育てをめぐる環境はめまぐるしい変化をとげている。便利な育児用品が次々と売り出されていく中、古くから当たり前のように行われてきた母親が乳児をベビーウェアリングする(だっこやおんぶする)時間は、着実に減ってしまっている。だっこやおんぶをして子育てをすることは、人類が古くから行ってきた育児行動であり、人間が他者との社会を形成していく上で絶対的に必要となる基本的信頼感を育む。基本的信頼感の獲得が不十分な子どもが大人になったときに、様々な問題を引き起こすことは否定できない事実である。
本法人で、ベビーウェアリングの大切さを社会に広め、その研究を進めていくことは、一人でも多くの子どもが健全に、幸せに成長していき、子どもやその親だけでなく、社会全般の人々の平和で幸福な社会づくりにも貢献していくことができると確信している。

シンボルマークにこめられた想い

だっことおんぶの研究所のロゴタイプをご覧になると、まず目に飛び込んでくるのが緩いカーブを描いた一本の線。お母さんが赤ちゃんをだっこしているイラストから色々な部分をそぎ落としていき簡単にした結果、この形が残りました。人によってはおんぶをしている形に見えるかもしれませんね。
子どもだけでなく大人であっても「抱く」「抱かれる」という行為によって心が温まり、時にはその一瞬で気持ちが浄化されることもあります。
このロゴを見て、温かなゆったりした印象をもっていただけると幸いです。


心を育てるベビーウェアリング

身体への負担

ベビーウェアリングすることで、赤ちゃんと使用者は密着します。そのことにより重心が同一になりやすく、負担が少なくなるという利点もあり、赤ちゃんにとっては信頼できる人(保育者=ほとんどはお母さん)と離れることなく、においや鼓動も感じられるために安心できます。
ベビーウェアリングの中でも、ベビーパウチ(baby pouch)のように使用者と密着しない抱き方(道具)もあります。これは重心は同一化されにくいですが、使用者側の負担を受ける位置が背筋を中心に広い筋肉で占められるため、ぶらさがるような抱っこ紐に比べて負担感は軽減されます。ベビーパウチも赤ちゃんがいつも「抱かれている」という感覚を持ったり、においや鼓動を感じられるのは同じです。
また赤ちゃんにとっては、股一点で支える抱っこ紐はパラシュートのハーネスのようなところに長時間座っているのと同じような状況におかれます。ベビーウェアリングは赤ちゃんの体全体を包み込んでいるためにソファでくつろいでいるような状態になります。どちらが赤ちゃんにとって心地よい環境なのかは、すぐにわかりますね。

心への影響

ヒトが人間らしく育つためには、周囲とのコミュニケーションを図りながら家族単位、村や社会の単位で生活していく必要があります。そのために必要なのは他者を信頼する気持ちです。他者を信頼するためにはまず自分自身と自分の身近な人を大切に思い、認めることができなければなりません。それが「基本的信頼感」です。
胎内の快適な環境に比べ、生まれてきた赤ちゃんはその直後からおなかがすいた、気持ちが悪い、さみしいなど様々なストレスにさらされることとなります。そういった不快な状態を泣いて訴えることしかできない赤ちゃんは、世話をしてもらうことで『不快→快』に変化する経験を積み上げていきます。このような感情の行き来を繰り返すことで、まずは自らの周囲を「安心できる場所だ」と認識し始め、世話をする人(多くは母親)を信頼していきます。身近な人を信頼する経験がないまま大人になると、周囲を信じることも出来なくなり、精神的にもつらい状況を招きやすくなると言われています。
また、基本的信頼感は根拠のない自信と言い換えることもできます。誰かに勝って1番になったという自信は相対的なものです。相対的な自信しか持ち合わせないといつも1番になり続けなければ自信が持てません。基本的信頼感を獲得できていれば、自分が1番になれなくても「○○ちゃんは1番になってすごいけど、私も努力してがんばったんだ。私はわたしでいいんだ」と自分を認めることができるのです。
この基本的信頼感を獲得するのに有効な手段の一つがベビーウェアリングのだっこやおんぶです。赤ちゃんと常に近くにいることで、赤ちゃんの要求を察しやすく、また世話もしやすい状態を保つことができます。赤ちゃんが今、「飛行機を発見した!」→「うれしい」という喜びを感じたなら、だっこしていればそれを分かち合うこともでき、まだしゃべることができない赤ちゃんとコミュニケーションをとることができます。このような経験の積み重ねにより、この人はわたしのことをわかってくれる、信頼できる人だと思えるようになってくるのです。






だっことおんぶの研究所は事業の目標を「だっこやおんぶで平和かつ幸福な社会づくり」をすることとしています。目標を実現するために以下の活動を行っていきます。


だっこやおんぶの研究

人類がおこなってきた育児行動

現代社会の育児に関する行動の中で1万年前から継続しているのは、母乳を与えることと赤ちゃんをあやすこと、そして抱っこかおんぶをする道具の使用の3つだと考えられます。ひとりでは移動できない赤ちゃんをどこかに寝かせたまま目を離すのは危険でしょう。いつも自分の体にくくって一緒に移動するしかありません。
現代でもアマゾンやアフリカの奥地で数千年前からの暮らしぶりを続けている人々がいますが、その子育てを観察すると上記の3つがみえてくるようです。
ベビーウェアリングはそれぞれの場所の気候や使用者の体型、生活習慣、文明の発達などを背景として、世界各地、各民族の中で様々に工夫して行われてきました。
これまでに民俗学などの分野で「子育て」の様式などについての研究の中で取り上げられることはあっても、「だっことおんぶ」だけに着目して研究したものは、私たちが調べている限り見当たりません。
日本人が着物の帯を使っておんぶをしていたように、世界の各地では布1枚で赤ちゃんを体に巻き付けている光景が見られます。現代社会のように「おんぶをするための道具」というのは元々ありませんでした。日本に限らずどこの地域でも、だっこやおんぶをするということは特別なことではなくごく当たり前のことだったので、それについて研究しようという人がいなかったのかもしれません。




ベビーウェアリングと「赤ちゃんを運ぶ」ことの違い

現代では赤ちゃんを連れ歩くときには、ベビーカーに乗せたりリュック型のつり下がるような密着しないタイプの抱っこひもを使うことがあります。そういった道具はベビーキャリアー(baby carrier)と呼ばれます。
ベビーウェアリングとベビーキャリアーそれぞれの選択に優劣をつけることはできません。目的が違うからです。
スリングやおんぶひものようなベビーウェアリングのための道具は「赤ちゃんと離れることはできないから、身につけて行動する」目的で、
ベビーキャリアーは「運ぶこと」を目的に作られています。ベビーキャリアーは西洋の宗教観から生まれた育児方法とも言われています。(*参考:「ふろしき」で読む日韓文化/李御寧/学生社)
人類は数万年の知識と経験からベビーウェアリングを続けてきました。しかし、ベビーキャリアーが主流になっている現代では、すでに祖父母の世代からも「おんぶをしたことがない」という声が聞かれるようになってきています。
ベビーウェアリングが人間としての成長に役立つものとして再認識されるためにも、過去や世界のベビーウェアリングの様子を研究していくことが必要です。


ベビーウェアリングの普及と啓発

上で述べたように、ベビーキャリアーが主流になっている今、インターネットなどによりひとたび話題になった便利な育児グッズは飛ぶように売れ、体が発達段階にある赤ちゃんの洋服でさえも、赤ちゃんの快適さなどを無視した手足が動かしにくいものも多く、赤ちゃんを大人のミニチュアとしか考えていないような商品があふれかえっています。親にとって「かっこよく見え、便利な」育児用品は、本来子育てで大切なはずの「心と体を育てる」ことにつながるのでしょうか。 だっことおんぶの研究所では、「心と体を育てる」ために有効なベビーウェアリングを保護者を中心とした一般の方々に広く伝えていくとともに、ベビーウェアリングに関する専門的な知識をもち、それを第三者に伝えることができる専門家を育成していきます。
具体的には、一般の保護者やマタニティの方々のためのだっこやおんぶの講習会または講演会を実施していきます。講習会は主に実践的な道具の使い方を講義するものであり、講演会はベビーウェアリングを中心とした子育ての講演と道具の使い方の講習をします。まただっこやおんぶの歴史的、民俗学的なレクチャーも行っていきます。 一方でベビースリングコンシェルジュ、ベビーウェアリングコンシェルジュを育成し、それぞれの道具を正しく安全に使えるよう広く普及する人材を育てるとともに、だっこやおんぶの大切さを伝えていきます。 ベビースリングコンシェルジュ育成講座は2010年関東地区にて開講を予定しています。 その他、地震や火災等の災害発生時に乳幼児とともにすばやく避難できる防災具の開発、販売など、赤ちゃんをだっこ、おんぶすることに関わる広い分野でその普及活動を行っていきます。





新製品情報

おんぶひも

いちごミルク

価格: 5,250円 (税込)

春色ピンクのドット柄のおんぶひもが登場しました。やさしい色合いでかわいいプリント地です。もちろん男の子のおんぶにも使ってくださいね。



再入荷情報

おもちゃのおんぶひも

ピンク/小鹿

価格: 1,365円 (税込)

お待たせしました。おままごとに大人気のおんぶひもが入荷しました。お子さんのおんぶ姿はとってもかわいいですよ。

キュット ミー!823

ブラックウォッチアイボリーリング

価格: 10,080円 (税込)

人気のブラックウォッチが再入荷しました。しじら織りでこれからの季節も涼しく抱っこができます。


キュット ミー!823

ブリティッシュタータン

価格: 11,550円 (税込)

クシュッとしたサッカー地がキュートなスリングです。白のラインが入って上品な雰囲気のデザインです。

キュット ミー!823

ダンガリーココア

価格: 9,030円 (税込)

平織りシリーズの中ではとても人気のあるココア。どんなお洋服にも合わせやすいのも人気の理由です。



次号予告

出産祝いセット発売開始!

北極しろくま堂では、この春「ギフトセット」を企画いたします。
スリングとおんぶひもでお得なセットなど、組み合わせも色々。新企画のギフトセットの内容を一挙公開いたします!

春の講習会レポート

今月末、3店舗で開催されている「だっことおんぶの講習会」。
連日たくさんの方にお越しいただいています。参加いただいた方から聞かれただっこの悩みや、お試しいただいた感想など、講習会の様子をレポートいたします。



編集後記

新生児の重さ

今回お人形屋さんにお願いして、新生児のお人形を特注で作っていただきました。
股関節、胴体、首・・実際に新生児をだっこしている様な感覚により近づけるように何度も何度も作りかえをしてもらいました。
赤ちゃん人形を制作されるときに一番苦労されるのは「重り」だそうです。人間の新生児の赤ちゃんは約3kg。しかし、あの新生児の体格で3kgを作ろうと思うととても難しいそうです。生まれたての赤ちゃんはとてもか弱く見えますが、3kgもの重さをもって生まれてくる。脳や臓器はしっかりとできあがっていて、それなりの重さがあるということですね。
3kgは命の重み。毎日の子育てに追われて疲れた時などに、出産直後の赤ちゃんの写真を出してきて改めて初めてわが子をその手に抱いた感覚を思い出すのもいいかもしれません。


SHIROKUMA mail editor: MK



EDITORS

Producer  Masayo Sonoda
Creative Director  Mayu Kyoi
Writer  Mayu Kyoi, Masahiko Hirano
Copy Writer  Mayu Kyoi, Masahiko Hirano
Photographer  Yasuko Mochizuki, Yoko Fujimoto, Keiko Kubota
Illustration  823design  Hatsumi Tonegawa
Web Designer  Chiharu Suzuki

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