子を想う母の気持ち
先日静岡県藤枝市の古民家ギャラリーこころ庵で行われた「お母さんのぬくもり展」に訪れました。
大正2年建築の日本家屋に、昔の産着やねんねこ半纏など素晴らしい着物の数々が展示されていました。
その中でとても興味をひかれたのが「背守り」というもの。赤ちゃんの産着などの背の部分にしつけ糸のような糸を縫い付けたり、刺繍や押し絵をつけたものを指します。赤ちゃんの着物は一つ身でできているので背縫い(背中部分の縫い合わせ)がありません。背縫いのない着物は「魔がさす」という迷信もあり、背は身を守るうえで大切なところで、背縫いを縫うことによって霊魂が込められていると昔の人は信じていました。よって背縫いのない赤ちゃんの着物はそのままでは無防備であるから、背中に「背守り」をつけることで、我が子を守ろうとしたそうです。昔は赤ちゃんが生まれても、そのまま無事に成長していくことは容易ではなかったはずです。そんな中お母さんは「この子が無事に育ってくれますように」との想いを込めながら「背守り」をつけたのでしょう。
当時のお母さんのそんな切なる想いが語り継がれることは、非常に意味のあることだと思いました。
こちらのギャラリーでは不定期で様々な展示が行われています。今回の「お母さんのぬくもり展」は長い間オーナーさんが温めてきた企画だとおっしゃっていました。着物で出迎えてくださった素敵なオーナーさんの人柄にも魅かれて繰り返し訪れる方もいらっしゃるようで、とてもにぎわっていました。お近くの方はぜひ足を運んでみてくださいね。
古民家ギャラリー こころ庵
静岡県藤枝市寺島529-1
ブログ:http://kokoroan.exblog.jp/
SHIROKUMA mail editor: MK