〜スリングで森を歩き、赤ちゃんと自然からの声に耳を澄ます1日〜
北極しろくま堂のホームページの右下に「エコエデュ(NPO法人しずおか環境教育研究会)」さんのバナーがあります。あまりバナーを貼付けない当ホームページですが、店主の園田がこのNPO団体の活動に共感して賛助会員になりました。 エコエデュさんは「自然と共生する社会をめざして」という理念のもと、子ども達や保護者、環境教育を指導する立場の人に対して環境教育の実践と研究等を行っています。 そのエコエデュさんから「“スリング親子の森遊び”というイベントを企画しました。」という連絡が入り、まずはイベント開催前に取材にお伺いしました。
大人のわんぱく基地という感じの一軒家
エコエデュさんの事務所は、静岡市の日本平の麓(ふもと)にあります。幹線道路から入ると、道はどんどん細くなり、木々は生い茂り、いきなり「山!」になりました。突然の場面展開に驚きながらしばらく車を走らせること約10分。すると築30年は経ったとおもわれる一戸建てが目の前に飛び込んできました。前庭はとても広くて、家の両脇は庭というより山の一部といった感じです。軒先では、スタッフの男性が薪を割っていらっしゃいました。「こんにちはー」エコエデュのスタッフ清水麻由さんにこの企画の趣旨を伺いました。
愛着関係(アタッチメント)と共同注意
編集部−今まで、エコエデュさんでは「森のちびっこクラブ」や「里山de(で)遊び隊」など自然の中で体験できるプログラムをたくさん実施されてきましたが、今回「赤ちゃんと一緒にスリングで、森を歩く」という企画をたてられた理由はなんでしょうか?
清水さん−私自身もスリングで子育てをしてきましたが、スリングは子どもと親がぴったり寄り添って育児ができる素晴らしいものです。親子関係の基礎に「基本的信頼感(※1)」というものがありますが、その愛着関係を築くにはこのスリングが最適であると考えました。今回のイベントでは、親御さんにぜひこのスリングを体験していただきたかったことと、親子で森を歩きながら「共同注意」というものを実践していただきたかったのです。
編集部—「共同注意」とはなんでしょうか?
清水さん—この場合の「共同注意」とは、親子で同じ対象物を見ること。視線を通して会話をすることです。「これなんだろうねー」「あ。虫さんがいたねー」「気持ちいいねー」という言葉かけをしながら、葉っぱや虫や空を見て欲しいのです。同じものを共有することによって、赤ちゃんはその価値や意味を考え、自分と他者を重ねたり、比べたりという経験を積んでゆきます。言葉を発する前の赤ちゃんにとってコミュニケーションの第一歩でもあります。
編集部−普段の活動より、気をつけて準備されている点はありますか?
清水さん—先日、自然案内員と2人で候補のルートを歩いてきたんですよ。一般的には、子どもと一緒に登山やハイキングをする場合、背負うケースが多いとおもいます。しかし今回は、赤ちゃんを前に「抱っこ」するので、特に足下の安全を確認しました。さらに、お子さんを抱っこしたままでどれくらいが心地よく歩ける距離なのか、実際に1歳児の体重相当の物を前に抱えて森の中を歩いてきました。
編集部−今、募集中ですよね。スリングを持っていない人が参加を希望されたら?
清水さん—北極しろくま堂さんからお借りしたスリングがたくさんありますので、そちらをお貸しして装着の仕方もお伝えしようとおもっています。あとは当日、天候がよいことを祈るばかりです。
いよいよ、イベント当日。天候は晴れ。
当日の気温は22度。森に入っても寒くはありません。散歩するには絶好の日和となりました。 集合場所は、エコエデュさんが静岡県から管理を受託している「遊木の森」の休憩所「里の家」。イベントが始まるときに驚いたのは申し込んであった15組全員がいらしたこと。お子さんが小さいとどうしても体調不良などでのお休みがありますが、今日は欠席ゼロ。小さなことですが、とても嬉しくなりました。
まずは、いろりの部屋で「正しいスリングの付け方講座」が始まりました。今回の15組中、スリングを持参された方は9名。残りの6名の方には北極しろくま堂のスリングをお貸ししました。ウォーミングアップで「共同注意」の説明と簡単な練習。そして、いざ森の中へ。
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